• ホーム
  • トリコモナスは身体に入り込んで膣炎を引き起こすことがあります

トリコモナスは身体に入り込んで膣炎を引き起こすことがあります

2020年05月16日

トリコモナスは、原生生物の名称で哺乳類や鳥類に感染するもので、トリコモナス症と呼ばれる症状を引き起こします。症状は感染した場所によって名称が異なりますが、性病として多いのが膣に感染した場合で、この場合には膣トリコモナス症を起こすものです。ただ膣以外にも大腸などにも感染することがあり、下痢を起こす場合もあります。

基本的に感染しやすい場所は尿道のほか女性の膣ですが、男性の尿道に感染した場合には無症状のことが多く排尿時に流されてしまうこともあるものです。一方で膣の場合には生理作用によって洗い流すといったことが出来ませんから、感染すると症状を発症することになります。女性の症状としては、膣炎のほか子宮頸管炎や尿道炎が起こるほかにも悪臭を伴う黄白色の泡沫状の下り物が起こります。また男性の場合には尿道炎で男女ともに性交や排尿時に不快感やかゆみを感じたり、灼熱感を感じるものです。厄介なところとしては男性に自覚症状がないことも多いため、性交によって女性に感染させるケースが多いことです。また感染している女性と性交して男性が感染して、他の女性に感染させるといったことも珍しくないため男性が媒介者のような存在となるものです。

粘膜の濃厚な接触によって感染するものですが、必ずしも性交だけが感染原因となるわけではなく下着やタオル、便座などから感染する可能性もありますし、出産時には母子感染も考えられます。熱に弱いため41度以上の高温のお湯であれば死滅するもので、日本の共同浴場では浴槽での感染リスクはありませんが、それ以外の場所に付着している場合には感染する可能性があるので不特定多数の人が利用する高温多湿になる環境では注意が必要です。感染すると、10日程度の潜伏期間を経て発症します。

トリコモナスそのものは珍しいものではなく、日本では女性の5%から10%が感染していると考えられ男性は1%から2%程度です。男性の場合には尿道炎や腹痛といったもので殆どが症状が軽く、感染している自覚がないため治療しない人も少なくありません。一方で女性の場合にも尿道炎や膣炎を引き起こさないこともありますが、下り物に悪臭が伴うようになることで気づくことも多い感染症です。

ウイルスとは異なりトリコモナスは原生生物であるため抗原虫薬を用いることで、身体から排除することができます。抗原虫薬は飲み薬のほか女性の場合には膣剤と呼ばれる膣に挿入しゆっくりと成分を溶け出させる薬が使われます。