多様なカプセル

ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスによって引き起こされる感染症による病気です。似たようなものとして帯状疱疹がありこれも水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされますが、感染経路などが異なります。

単純ヘルペスウイルスは、身体のすべての部分でも感染する可能性があるものですが、特に口や性器といった粘膜となっている場所や傷口を介して感染します。濃厚な接触があることで発症することから性病のひとつとして扱われますが、傷口からも感染する可能性があり性的な接触がなくても体内にウイルスが入り込むということがあります。

単純ヘルペスウイルスといってもいくつかの型があり、それによって症状を起こす場所や程度が異なります。よく見られるのがⅠ型と呼ばれるもので唇や歯肉、口内の粘膜に症状が現れるほかアトピー製皮膚件と合併して発症した場合にはカポジ水痘様発疹症の原因になります。口の中に症状が現れるのは免疫力の弱い乳幼児の初感染に見られることが多く、ほとんどの場合Ⅰ型は唇で起こるため唇ヘルペスの原因となるのが中心です。もうひとつがⅡ型で性器ヘルペスの原因となるように男女の性器周辺に現れるもので主に性行為によって感染します。性病のひとつとして扱われるものですが、初感染時はⅡ型は症状が軽い傾向にあります。

ウイルスの多くは感染すると一定の潜伏期間を経た上で発症します。ウイルスでも感染しても抵抗がつくことで身体から排除できるものと、そうでないものがありヘルペスウイルスの場合には一度感染すると完全に体内から排除することができません。これはⅠ型は三叉神経に潜伏し、またⅡ型は腰骨髄神経節に潜伏します。初感染の場合には3日から7日の潜伏期間を経たあとに感染した場所に水疱瘡などの病変が現れるほか発熱などの全身症状が出るものですが、2週間から4週間で自然治癒するものです。しかし、ウイルスそのものは体内に潜んでおり、ストレスや免疫力が低下することで再発することが多く、特に女性の場合には生理時に再発することがあります。再発時の症状は1週間程度ですが、体調によって左右されるもので、症状も軽いものから重症な場合には激痛になることもあります。

このようなことから感染後からの潜伏期間は3日から7日ですが、ウイルスを排除することは出来ないため将来的に発症するリスクのある病気です。治療は主に対症療法のほか抗ウイルス薬を投与することでウイルスの増殖を防ぐ治療が行われます。